Classici giapponesi con furigana
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おれはにじゅうめんそうだ
おれは二十面相だ/妖星人R
江戸川 乱歩
Leggi おれは二十面相だ/妖星人R (おれはにじゅうめんそうだ) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 194.415 caratteri · 391 schermate
巨大な腕につかまれて、上の方へ引きあげられているように見えるのです。
「巨人の腕だ、巨人の腕だ……。」
ノロちゃんは、その方を見まいとして、顔を井上君の胸にくっつけて、ないしょ話のような低い声で、それを、くりかえしていました。
「巨人の腕だ、巨人の腕だ……。」
井上少年は、けっして、おくびょうではありませんが、すぐ目の前に、りくつでは考えられないことが、おこっているのですから、心のそこから、ゾーッとしないではいられませんでした。
さすがの井上君も、もう、逃げだす力もないのです。そのうえ、ノロちゃんにしがみつかれ、熱病のうわごとのように「巨人の腕だ、巨人の腕だ。」とささやかれるのですから、たまったものではありません。
井上君の目は、見まいとしても、その方に、くぎづけになっていました。
大きな白犬は、キャンキャンと、かなしいさけび声をたてながら、もがきにもがいているのです。そして、じりり、じりりと、上の方へ、引きあげられていくのです。
巨人の腕は、はっきりとは見えません。まっ白な犬ですから、犬だけがよく見えて、巨人の腕は、暗やみにとけこんで、ボーッとかすんでいるのです。