Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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けんなんじょなん

剣難女難

吉川 英治

Leggi 剣難女難 (けんなんじょなん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 243.807 caratteri · 482 schermate

Aozora Bunko

「おおさてはお兄上重蔵殿の、汚名をそそぐご心底と、十太夫ご推察申した」

「ではそこもとも、あの経緯はご承知であったか」

「武芸者として、桔梗河原の大試合を知らぬ者がござろうか。拙者もその日の試合は拝見致した」

「それではお包みするまでもない。ご推察通り如何にもして、かの鐘巻自斎を一度なりと打ち込まんものと、かくは流浪の身の上でござる」

「あっぱれご苦心のお志、十太夫お見上げ申した。実はその鐘巻自斎は、ちょうど試合過ぎて十日ばかり後たしかに当地を通り過ぎました」

「えッ、して何処へ向って発足致したでござろう」

「この但馬街道を東にとり、京都へ向ったようでござるが、かの鐘巻自斎と申すは、海内でも屈指の名剣客者、余程の腕前ならでは、立ちむかいがたき強敵ゆえ、失礼ながら若先生にも、焦らずに充分のご修行が専一かと心得まする」

「ご芳志忝けのう存ずる。とにかく拙者も一度は京地へ参り、洛内の名人を尋ねて修行の心底でござるが、これより京都へ参る途中において、尋ぬべき達人の門戸はござりますまいか」

「左様……京坂江戸の三都には、音に聞えた一流の名手も星の如くでござるが、京都までの途中としては……」