Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
けんなんじょなん
剣難女難
吉川 英治
Leggi 剣難女難 (けんなんじょなん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 243.807 caratteri · 482 schermate
を夢の世界にしていた。――その寂寞を破って、本流から矢のように淵へそれこんだ小舸の上で、二人の男が大声を飛ばし合った。
「やいやい、そう艫を突くない艫を! 見ろッ、舸が廻っちまったじゃねえか」
「突きゃあしねえよ、何か舸脚に引ッ搦んだようだぜ、兄哥、俺が岩に舫っているからちょっと見てくんねえ」
「何? 藻だろう。こんな所へ突ッぱいりゃあ、碌な事あありゃしねえ……おやッ」
「何だ! どうしたい?」
「兼ッ、早く手をかせよ、人間だ人間だ」
「えッ仏様か――」
と二人が舸縁から身を逆にして、ズルズルと手繰り寄せたのは麻葉鹿の子の扱帯であった。
「女だ……女らしいぜ兼、も少し舸を後へ突いてくれ、下になっちゃった」
とグルリと一つ舸を廻すと水藻の網を被った死骸がゆらゆらと浮いて出た。
「それッ」
と二人は手を揃えて、やっと舸の中へ拯い上げて見ると、女と思いきや前髪立ちの美少年で、水に浸されて蝋より白くなった顔に、わずかな血の痕が黝んでいた。
「兼、いい男だなあ」
「だけれど今の扱帯は女物じゃねえか。きっと対手があるに違えねえ」
「そんなことを云って死骸の数ばかり多く助けたって仕方がねえ、この男だけでも何とか早く息を吹返させる工夫をしなきゃならねえ――兼、こうしよう、とにかく舸を着けて、親分の家へかつぎこんだ上、出直してから女の方を探そ