Classici giapponesi con furigana
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あさくさふどき
浅草風土記
久保田 万太郎
Leggi 浅草風土記 (あさくさふどき) di 久保田 万太郎 (くぼたまんたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 162.294 caratteri · 318 schermate
そのためには、不思議な、頓驚な人間ばなれのした声まで出して御覧に入れた。が、この噺はもともとそんな手間暇をかける噺じゃァない。そんな手間暇をかけちゃァいけない噺だ。一人の本妻にばかりこだわって、旦那、妾、権助、外のそういう登場人物を「どうでもいい」にしちゃァいけない噺だ。旦那と妾、妾と本妻、本妻と旦那、そのそれぞれのうそで固めた対立に、権助のような、自由な、ありのままな、桁のややはずれた存在をからませてほしいままにそれを批評させたところにこの噺のいのちはある。だから、まず、そこをはッきり掴えてかからなくっちゃいけないんだ。それにはあきんどやのおかみさんを奥さんといったり、往来に道ぶしんの石をごろごろさせたり、剰え、その上を貨物自動車を通らせたり。……いいえ、うそじゃァない、文治ともいわれる大看板がそういう時代錯誤のでたらめを平気でいっているんだ。いまの世せかい、東京のどこにそんな男の飯炊なんぞいる? いるんならみせてくれと、相手が相手だけにこっちだって開き直りたくなる。――それにしてもいまの大ていの落語家、どうして噺とその噺の背景になっている「時代」