Classici giapponesi con furigana
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あさくさふどき
浅草風土記
久保田 万太郎
Leggi 浅草風土記 (あさくさふどき) di 久保田 万太郎 (くぼたまんたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 162.294 caratteri · 318 schermate
当時まだ自然主義の余燼のふすぼっていた早稲田から、そうした詩人型の作家が出たということだけでもわれわれの興味を惹くのに十分だった。……
これを要するに、だから、わたしとかれとは時を同じうして世の中へ出たのだ。時を同じうして新進作家になったのだ。――なら、これ、むかしから名まえを知っているのに不思議はあるまい。――そのくせ、縁なくして、あれが田中だ、田中介二だ、と往来で一つすれ違ったことさえなかった。
どうして、その後、ペンを捨ててかれが舞台に立つようになったのかわたしはその理由をつまびらかにしない。と同時に、新国劇というものの嫌いだったわたしは、そこに属したかれを、かれの舞台を自然みる機会をもたなかった。――で、今日いま、はじめてわたしはかれをみた。ざッと二十年目ではじめてみた。――そんな見物がいるとは知らないかれは、沢田好みのむしりをかけ、いやが上にも白く塗り、銀拵えの長脇差をこれみよがしにぶちこんだ追分の時次郎は、あくまで活溌な、あくまで散文的な足どりでさッさと揚幕へ入った。
暗転で舞台はまたもとの沓掛明神の杜にもどった。いよいよおめあての剣劇である。