Classici giapponesi con furigana
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あさくさふどき
浅草風土記
久保田 万太郎
Leggi 浅草風土記 (あさくさふどき) di 久保田 万太郎 (くぼたまんたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 162.294 caratteri · 318 schermate
“――殺されたのは、ある小学校の校長で、殺したのは、その小学校の卒業生だったそうです。……校友会か何んかの用で、その校長と明治製菓で逢い、話をしている間に、スキをみて、相手の紅茶のなかに青酸加里を入れて殺したんだそうです。……真っ昼間、しかも、外に、大ぜい、客のいるところでやったというんですから、大胆といえば大胆、ばかばかしいといえば、随分、ばかばかしい話だと思うんですが。……もッとも、その時分には、まだ、青酸加里というものが、一般に知られていなかったというんですが。……それにしてもねえ、随分。……目的ですか、殺した?……その校長が、学校の金をあずかって持ってるのを知って、その金を奪るためにやったというんですが。……その男、浅草の芸者に夢中になって、それで金が欲しかったらしいんです。……その芸者の名前を新聞でみて、この間、七十二で死んだうちの伯父なんぞ、まだ二十代だったそうですが、友だちと一しょに、わざわざ料理屋へ行って、その芸者を呼んだそうです。……ちッとも綺麗な女じゃァなかったそうで……”
太平洋戦争まえの昔ばなしとして、こうしたことの話されるであろうとき、北側、仲見世よりのほうの、年とともにいよいよ激しくなるであろう雑沓をよそに、南側のこの界隈の舗道に落ちるもののかげは、いよいよ、ヒッソリと、森閑