후리가나로 읽는 일본 고전
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せかいのいっかんとしてのにほん
世界の一環としての日本
戸坂 潤
戸坂 潤의 世界の一環としての日本(せかいのいっかんとしてのにほん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 215,338자 · 422화면
自覚する力のないものほど危っかしいものはないのである。
私は小林秀雄氏のようなタイプの文壇人にこの危険を最も著しく感じるものだ。特に最近の彼は一個の小林としてではなくて「文学」そのものの名において、その危険を吾々に身を以て知らせる心算らしい。
小林秀雄氏が今日のような思考の公式に陥って行くらしいことは、決して意外なことではなかった。私は数年前からこれを指摘していたし、世間でもこれは「明快卒直」な定評に近かったと見てもよい。しかしあまりにも見事にこの公式の実践者となったことは、少なくとも私を驚かした。彼はもはや、日本の民衆の生活にとって矛盾した二元的な対立が日々の現実であるという一個の事実を考えて見ようともしない。それだけではなく、困ることには、この二元性に対する無知と無視とに身をおくことに、何等かの程度のヴァニティーをさえ感じているのではないかと思われる。なぜなら、それでこそ初めて民衆というものがわかるのだ、といっているからである。
小林氏のようなタイプに愛される「民衆」を私は衷心から気の毒に思わざるを得ない。特に、そういうような愛し方をやるのが、独り文士に限らず、軍部でも内務省でもやっているこの御時世であるだけにだ。