일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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せかいのいっかんとしてのにほん

世界の一環としての日本

戸坂 潤

戸坂 潤의 世界の一環としての日本(せかいのいっかんとしてのにほん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 215,338자 · 422화면

아오조라 문고

その意味に於て、最近の二三年来の出版界はややノルマルな状態に帰ったとも云うことが出来る。勿論この二三年来の日本の社会情勢がノルマルな状態に復したなどとは誰も考えないだろう。事実は全くその反対だ。仮にこの数カ月来二・二六事件の結果、雨降って地固るというような事情が見て取れるにしても、社会全体のアブノルマルの傾斜は一眼見て判ることだが、そういう社会事情を既知の条件とした上で、出版界はややノルマルになったというのである。というのはつまり、出版界に之と云って目をそばだたせるような珍しい偏位現象は一寸なくなったということなのだ。

例えば円本洪水時代を取って見ると、社会の一般事情は別にアブノルマルではなかったのだが、出版現象は確かに尋常ではなかった。一体出版現象は必ずしも一般の社会事情をすぐそのまま反映するとばかりは限らぬ。現に一九二七年は人も知る金融パニックの画期的な年代だが、出版界の営業状態はとに角として、出版物の数量や品種の上では大した特色は統計の上に出ていないようだ。で流石の宗教出版物の大量生産にもすでに限度がおかれた今日、社会の一般的なアブノルマルな傾斜の上で、比較的ノルマルな出版現象が行なわれていると云うことは出来よう。