후리가나로 읽는 일본 고전
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しんぺんちゅうしんぐら
新編忠臣蔵
吉川 英治
吉川 英治의 新編忠臣蔵(しんぺんちゅうしんぐら)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 337,181자 · 676화면
気の毒さに、又、何事もなかったことに、大名たちは、ほっと思って、思い思いに、視線をほかへ散らかした。
その時だった。
将軍家の母堂、桂昌院づきの用人梶川与三兵衛が、小走りに駈けて来て、
『浅野どのは、何れに居られますか。――浅野どのは、見えませぬか』
会う人ごとに訊ねながら、ふと、上野介と摺れちがったが、漆をなすったように、硬ばった顔つきを見て、それには訊ねずに、
『浅野どの!』
玄関へ向って呼ぶと、
『おう』
内匠頭が、姿を見せて、近づいて来た。
早口に与三兵衛は云った。
『堂上衆より桂昌院様へも、いろいろ御下賜がありました故、今日、お式後に、大奥からも勅使に御礼を申しあげたいとの儀でござる。それ故、お打ちあわせに、参りました』
『心得てござります』
『では、後刻』
忙しげに、与三兵衛が戻ろうとすると、彼方で立ち止って、きき耳をたてて居たらしい上野介が、
『ああ梶川殿、梶川殿』
と呼び止めた。与三兵衛は、振り顧って、
『これは、高家様でござるか』
『なんぞ、御用の儀あらば、此方に申し聞けられたい、此方にな』
『は……』
『高家も、世話がやけて困る。何事も、此方が呑みこんで居らぬと、手違いばかり生じるのじゃ。