일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ばいりせんせいぎょうじょうき

梅里先生行状記

吉川 英治

吉川 英治의 梅里先生行状記(ばいりせんせいぎょうじょうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 209,260자 · 418화면

아오조라 문고

(そのためわざわざ、那珂港の生きた鯛をえらび、お赤飯をさしあげるのでございますが)

(また失念いたしたの。光圀の誕生祝いには、かならず白粥と梅干ひとつでよいというてあるに)

(あ。左様でございました)

家臣はあわてて、膳部を退げた。

年に一度のことなので、膳部の係りも、初めのうちは、よくこんな失態を演じたが、後々には、光圀の親思いが、家臣の個々の心にも沁み入って、決して忘れなくなった。

生母の久子が世を去ってから後である。光圀は、自分の誕生日には、かならず梅干と粥ですましていた。

(産褥の母のすがたを忘れぬのが何よりの誕生日――)

と、侍臣へいった。

また常にいっていた。

(わしほど幸福なものはない。父にめぐまれ、母にいつくしまれ、さらにこの国のうえに、赫々の天つ日つぎの御子をいただいておる。しかも土には四季の花を見て――)

かれは幸福感を偽るひとではない。晩年にいたるほど、つねに何ものへも恩を思うことが深かった。

(いまの身にうけている文化の恩は、すべて、先人の遺業である。われもまた後人へ、何ものかを遺してゆかねば、着逃げ喰い逃げの人生とやいわん……)

などと戯れのことばの端にも、その心操があらわれていた。