후리가나로 읽는 일본 고전
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ばいりせんせいぎょうじょうき
梅里先生行状記
吉川 英治
吉川 英治의 梅里先生行状記(ばいりせんせいぎょうじょうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 209,260자 · 418화면
四
綱吉はたしかに、名君の質だった。けれど、将軍の職たる中途で凡君に堕してしまった人といえよう。
それが、常人ならば、かれはついに駄目だったというだけですむが、為政者の首脳だけに、一世を誤たしめてしまった。かれの焼がもどったことは、そのまま元禄という一時代を、糜爛させてしまった。
かれをそうさせた者が、輔佐の侍臣にあるとすれば、吉保の罪は個人的な罪ではすまない。
「佞臣、懲らすべし」
と、一部に義憤の声のあるのは、そのためである。
世上に聞えているうわさでは、水戸の副将軍が退いたのも、吉保の策謀だという。
いや水戸さまと綱吉将軍とは、元来がご気性があわないのである。将軍家がおきらいなのだ。ために、水戸さまは致仕し、身を西山におかくしになったものだ。そう伝える者もある。
すこし穿ち過ぎているようではあるが、恐らく真相であろう。
吉保と光圀とは、まさに正反対なひとである。
その施政方針も。
また日常も、家中の風も。
思想も――といいたいが、柳沢吉保とても、皇室、国家、というものにたいしてだけは、そう光圀と距りのあるわけはない。
かれはただ、より以上、おのれを愛しすぎる人間だった。