후리가나로 읽는 일본 고전
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ばいりせんせいぎょうじょうき
梅里先生行状記
吉川 英治
吉川 英治의 梅里先生行状記(ばいりせんせいぎょうじょうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 209,260자 · 418화면
四
――けれど老公の心は、前の一語に尽きている。帰してみな自分の責めとしてながめていた。
四
――むずかしいもの哉。人心を一におさめるということは。
老齢六十五、何十年来藩政をみて、また天下の枢機にも参じ、いま致仕して、閑にあってもなお、かれはしみじみそう喞たずにはいられない。
わけても。
この日の本に生れ、この日の本に生れたかいを、またと持てない一命に、生きつくし、たのしみ尽し、そして享けた国恩の万分の一でも、あとの国土に遺してゆこうと思えば、なおさらにである。
その仕事も、ひとは自分にくらべて、功利と視る。
かなり有識な大名とか、幕政の参与あたりでさえも、
(水戸どのには、よいお娯みがあってよい。なかなかご財力はかかろうが)
などと、かれの修史の大業も、かれらの普請道楽とか、蒐集癖などとおなじようにいったりする者がある。
まして、より以下の者の無理解は、ぜひがないとするほかはない。
(もしご先代が、あんな途方もないおしごとに、何十年にもわたって、莫大な藩財をお費いなさらなければ、なにもこの富饒な水戸が、いま頃、窮乏していることはないのだ。かえすがえすも老公のご一代で、どれほどわれわれの生活が困苦ばかり強いられて来たことかわかりはしない)