후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
ばいりせんせいぎょうじょうき
梅里先生行状記
吉川 英治
吉川 英治의 梅里先生行状記(ばいりせんせいぎょうじょうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 209,260자 · 418화면
十八
(お昼寝か)
と、思っていたが、やがて湯殿に湯の音が聞え、そのまに燭台が運ばれて行った。そして夜食も手軽く終ったかと窺われる頃、
「――ご家老。ご家老はどちらにおられますか。藤井紋太夫どの、ご隠居さまがお召しでございまするぞ」
と、奥の家臣が、あなたこなたの部屋をさがし歩いていた。
十八
まだ明りも燈さず――墨のような夜気をとざしたひと間に――かれは独り寂然と坐っていた。
「ご家老さま」
自分をさがしに来た者の声に、紋太夫ははじめて、腕を解き、面を上げて、
「何か」
と、その中でいった。
「あっ、ここにおいででしたか。――先ほどからご隠居さまが、しきりと、お呼びでございます」
「……そうか」
と、重い息のように答えて、
「ただ今、お伺いいたしますと、御前へ申しあげてくれ。……ちと風邪心地のため、わざと、ご遠慮していたが、すぐ参りますと」
「かしこまりました」
跫音の遠く去るまで、かれはまだそこに坐っていた。
ようやく、ひとり心をとり直したように、どこかへ立って行った。
髪の毛を撫で、鏡をとって、顔容をただして来たようであった。
「どこにおいで遊ばすか」
と、近くに勤仕しているさむらい達に聞くと、ゆうべから寝所と居間に宛てられている橋廊下のあなたの一棟に、もうご書見しておられる容子です――という。