후리가나로 읽는 일본 고전
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わたらせがわ
渡良瀬川
大鹿 卓
大鹿 卓의 渡良瀬川(わたらせがわ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 280,528자 · 557화면
夜半に憲兵がやってきて、乱暴千万にも寝ている中へ馬を乗入れるじゃありませんか。私たちを馬の蹄にかけようとしたのです。真暗闇だし、転げて逃げるうちには、木の幹にぶつかったり、溝へ落ちたりして、怪我した者もありました……残念です、警官や憲兵の邪魔さえなかったら、一万人以上がここへきたはずです」
野口は言葉を切って無念そうに歯咬みした。すると、いつのまにかぎっしり囲りへ寄ってきた人々が、若い声、しゃがれ声、猛り声、泣き声、喚き声、雑然騒然と訴えだした。そのうちに嗚咽がつぎつぎに伝わり、手放しで声をあげて泣きだす者もいた。やがて、その喧騒もようやく鎮まって、簑を敷いて腰を下す者もふえた。よほど疲れているのだろう。一旦腰を下すと、彼等は膝頭をかかえて蹲ったまま呆然として口もきかなかった。いずれも激甚地二十カ町村中の老若だが、地域が東西十六七里にまたがっているので、たがいに知己もすくない様子、しかし知らぬ間柄とはいえ、艱難苦労を共にしているという意識で、虔しみ合い労わり合っているのもいじらしかった。
彼等の訴えを総合するとこうである。――
二十五日の大集会の当日、払暁から続々と雲龍寺の庭へつめかけた被害民は八千余りであった。