후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしゅうこうけつじょう
神州纐纈城
国枝 史郎
国枝 史郎의 神州纐纈城(しんしゅうこうけつじょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 188,242자 · 380화면
……ああ夜桜はよいものだ」
小声で朗詠を吟じながら、境内まで来た庄三郎は、静かに社殿の前へ行き、合掌して叩頭いたが、
「お館の隆盛、身の安泰、武運長久、文運長久」
こう祈って顔を上げて見ると、社殿の縁先狐格子の前に一人の老人が腰かけていた。朧ろ朧ろの月の光も屋根に遮られてそこまでは届かず、婆裟として暗いその辺りを淡紅色にほのめかせて何やら老人は持っているらしい。
おおかた参詣の人でもあろう。――こう思って気にも止めず、庄三郎は足を返した。
と、うしろから呼ぶものがある。
「もし、お若いお侍様、どうぞちょっとお待ちくださいまし」
――それは嗄れた声である。
で、庄三郎は振り返った。
山袴を穿き、袖無しを着、短い刀を腰に帯び、畳んだ烏帽子を額に載せ、輝くばかりに美しい深紅の布を肩に掛けた、身長の高い老人が庄三郎の眼の前に立っている。
「老人、何か用事かな?」
庄三郎は訊いて見た。
「布をお買いくださいまし」
おずおずとして老人は云う。
「おお、お前は布売りか。いかさま紅い布を持っておるの」
「よい布でございます。どうぞお買いくださいまし」
「よい布か悪い布か、そういうことは俺には解らぬ」