일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ゆきぐにのはる

雪国の春

柳田 国男

柳田 国男의 雪国の春(ゆきぐにのはる)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 136,000자 · 266화면

아오조라 문고

ここから南の浜の村でも拾われたのである。そんなものはないかと気を付けているうちに、ふと目に入ったのは一個の泛子である。一方に「南秋田郡男鹿戸賀港」の文字が幽かに見え、他の面には「海上安全漁村繁昌云々」と書いてある。男鹿もここからでは四十里近くの南である。棄てたか流したか主ともに見失うたか、もとの地の人たちはこうして私が拾うて帰って、朝晩見守っていることも知らないであろう。

この渡し場からは雪の岩木山が真正面に見える。寂しい十三湊の民家は、ことごとく白い大きなこの御山の根に抱えられて、名に高い屏風山保安林の常磐木の緑が、わずかに遠い雪と近い砂山との堺を劃している。母から昔聞いた山荘大夫の物語、安寿恋しや津志王丸の歌言葉が、はからずも幼ないころの悲しみを喚び帰した。娘の安寿は後にきてこの山の神となったによって、丹後一国の船は永く津軽の浦に入ることを許されなかったということも、ここにきてあの御嶽の神々しい姿に対するまでは、明らかにその来由を理解しえなかった。越後・佐渡から京西国にかけて、珍しく広い舞台をもつこの人買い船のローマンスは、要するに十三の湊の風待ちの徒然に、遊女などの歌の曲から聞き覚えたものに相違ない。