후리가나로 읽는 일본 고전
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しょうせつ ほととぎす
小説 不如帰
徳冨 蘆花
徳冨 蘆花의 小説 不如帰(しょうせつ ほととぎす)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 129,742자 · 256화면
伯母に連れられて帰京せし時、むかしむかしその母に別れし時、母の顔、父の顔、継母、妹を初めさまざまの顔は雷光のごとくその心の目の前を過ぎつ。浪子はさらに昨日千鶴子より聞きし旧友の一人を思いぬ。彼女は浪子より二歳長けて一年早く大名華族のうちにも才子の聞こえある洋行帰りの某伯爵に嫁ぎしが、舅姑の気には入りて、良人にきらわれ、子供一人もうけながら、良人は内に妾を置き外に花柳の遊びに浸り今年の春離縁となりしが、ついこのごろ病死したりと聞く。彼女は良人にすてられて死し、われは相思う良人と裂かれて泣く。さまざまの世と思えば、彼も悲しく、これもつらく、浪子はいよいよ黝うなり来る海の面をながめて太息をつきぬ。
思うほど、気はますます乱れて、浪子は身を容るる余裕もなきまで世のせまきを覚ゆるなり。身は何不足なき家に生まれながら、なつかしき母には八歳の年に別れ、肩をすぼめて継母の下に十年を送り、ようやく良縁定まりて父の安堵われもうれしと思う間もなく、姑の気には入らずとも良人のためには水火もいとわざる身の、思いがけなき大疾を得て、その病も少しは痊らんとするを喜べるほどもなく、死ねといわるるはなお慈悲の宣告を受け、愛し愛さるる良人はありながら容赦もなく間を裂かれて、夫と呼び妻と呼ばるることもならぬ身となり果てつ。