일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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しょうせつ ほととぎす

小説 不如帰 

徳冨 蘆花

徳冨 蘆花의 小説 不如帰(しょうせつ ほととぎす)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 129,742자 · 256화면

아오조라 문고

げにその主は銅瓶の下に梅花の香を浴びて、心臓形の銀の写真掛けのうちにほほえめるなり。ランプの光はくまなく室のすみずみまでも照らして、火桶の炭火は緑の絨氈の上に紫がかりし紅の焔を吐きぬ。

愉快という愉快は世に数あれど、つつがなく長の旅より帰りて、旅衣を平生服の着心地よきにかえ、窓外にほゆる夜あらしの音を聞きつつ居間の暖炉に足さしのべて、聞きなれし時計の軋々を聞くは、まったき愉快の一なるべし。いわんやまた阿母老健にして、新妻のさらに愛しきあるをや。葉巻の香しきを吸い、陶然として身を安楽椅子の安きに託したる武男は、今まさにこの楽しみを享けけるなり。

ただ一つの翳は、さきに母の口より聞き、今来訪名刺のうちに見たる、千々岩安彦の名なり。今日武男は千々岩につきて忌まわしき事を聞きぬ。旧臘某日の事とか、千々岩が勤むる参謀本部に千々岩にあてて一通のはがきを寄せたる者あり、折節千々岩は不在なりしを同僚の某何心なく見るに、高利貸の名高き何某の貸し金督促状にして、しかのみならずその金額要件は特に朱書してありしという。ただそれのみならず、参謀本部の機密おりおり思いがけなき方角に漏れて、投機商人の利を博することあり。