후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
しんぺんちゅうしんぐら
新編忠臣蔵
吉川 英治
吉川 英治의 新編忠臣蔵(しんぺんちゅうしんぐら)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 337,181자 · 676화면
それは又、彼女の香華の室ばかりでなく、この屋敷中の小者の端に至るまでが、きのうから顔つきが違って明るくなっていた。わけても、彼女と共に、鉄砲洲の、以前の邸からずっと侍いて来ている侍女の妙などは、後室と手をとり合って、この一年半の鬱心を涙に溶かして泣き晴れたのであった。
そこへ又。今朝の便りである。――しかも内蔵助から、厚ぼったい一綴の書類。
(何であろう?)
と不審るよりも、懐しさに胸が迫る。臣下ではあるが、瑤泉院の孤独な女ごころには、内蔵助という者がこの世に在るということだけでも、大きな生きがいであった。惻々と懐しさを感じるのであった。
然し、封書から出た一綴の物は、ただの消息ではなかった。この折の彼女の心とは恐ろしく駈け隔たった数字の帳簿で、
=金銀受取帳
と表題してある一切の計算書なのだ。赤穂退去以来、内蔵助の手から出した公金私用の明細を、実に細かい数字まで、丹念に記載しておいた――その復讐費用の報告書なのであった。
それだけだった。
その他に、あるかと思った消息らしい手紙は、一言半句も同封してなかった。
『…………』
瑤泉院は、ふと、もの足らない心地がした。