후리가나로 읽는 일본 고전
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わたらせがわ
渡良瀬川
大鹿 卓
大鹿 卓의 渡良瀬川(わたらせがわ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 280,528자 · 557화면
「わしは歳費を辞さねばならぬ」
そのぶっきら棒な言葉の裏に、なお複雑な心の裡をのぞかせるような響があった。
「でも」と、左部は正造の顔をうかがった。「法律で定った以上、先生一人が、歳費を辞する必要はないと思いますが」
「いや、言責はどこまでも重んじなければならぬ。まして神聖な議場で政府の不正をただしたあの言葉には、重大な責任がある。無論反対する以上はその覚悟だから、それはいい。ただ、わしはこれがために再び議員として立つことができなくなるかもしれぬ」
「そんなことがあるものですか、郷党の人たちは、どこまでも先生を支持するにちがいありません」
「人心というものはそうでない。必ず人はわしを馬鹿と呼び、わしを離れてゆく。わしが窮境に陥ることは目に見えている。人はわしが二千円を捨てたことだけを見て、国家に警告を与えたことが、国家の歳出に直接どれだけ節約になるか、その辺のことは解しないだろう。そのうえ人心の腐敗をいくぶんでも矯正することなど、その利挙げて数うべからざるほどだが、恐らくは気がつくまい」
そういわれると、左部にも歳費辞退後の郷党の動静が心配になってきた。