일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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わたらせがわ

渡良瀬川

大鹿 卓

大鹿 卓의 渡良瀬川(わたらせがわ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 280,528자 · 557화면

아오조라 문고

さすがに栃木県令藤川為親は、渡良瀬川の魚は衛生に害がある、捕獲してはならぬと訓令を出した。この警告は明治十三年、十四年、十五年とつづいたが、ただ魚獲の抑制にとどまった。しかもその藤川はいつか島根県へ左遷されてしまった。

年々魚獲を業とするものは減って来たが、一般の農民たちはなおそうした事態を警告として、深くは意にとめなかった。洪水に見舞われるのは天災で普通のことだとしていたし、ただ洪水のあとで足の指の股が爛れるのや、洪水のおいていった土には草が生えぬのが不思議だと語り合う程度であった。こうしてまた幾年か経った。だが、その洪水も年ごとに荒々しさを加えてきた。北岸の栃木県下では数カ所の支流から逆流が洪水の度ごとにはげしくなって、田畑の収穫が著しく減ってきた。南岸の群馬県下は支流がすくないから逆流の害はなかったが、堤外地の桑畑へ植えた里芋が、わずかに天保銭くらいの葉になったと思うと枯れてしまった。あとへ植えた陸稲がこれもまた三四寸で枯死した。洪水に丈夫な桑が倒れたまま根がつかず次々に枯れていった。こうして異変は見る目に著しくなった。いやでも異変に無関心ではいられなくなった。