일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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わたらせがわ

渡良瀬川

大鹿 卓

大鹿 卓의 渡良瀬川(わたらせがわ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 280,528자 · 557화면

아오조라 문고

この渡良瀬川の上流の山奥に足尾銅山がある。それが最近、さかんに仕事をしだしたそうだ。その鉱毒が流れてきて、この禍をするにちがいない。だれがいいだしたともなく、そうした声が農民たちの耳に入り、今更のごとく驚愕の目色で語りつたえられた。それを聞いたものは過去を思い合せ目前をにらみ合せて、さすがに一種いいしれぬ恐怖に襲われた。ようやく異変の原因に気づいて胸を打たれたものの、人々はどうしたらいいかわからなかった。ただ憂愁の顔を見合せて今後の成り行きを憂えるのみであった。今のうちにその筋に訴えて除害の方法を講じてもらわなければならぬと語り合う者もいたにちがいないが、さていかにしてという実行までには発展しなかった。恰もこのとき彼等の愚昧を怒るごとく笑うごとく、明治二十三年八月二十三日、またしても洪水がこの地方を襲った。渡良瀬川としても、その増水は未曽有のことだった。栃木県下では諸支流が水嵩たかく逆流して付近一帯の耕地を浸した。

群馬県下は西谷田村大字除川字大巻の堤防が決潰して、館林以東の八九カ村が泥海と化した。

被害地中ことに惨害を蒙った吾妻村では十二月に臨時村会をひらいて、村長亀田佐平の名で栃木県知事宛に上申書を呈した、ともかく鉱毒の被害に目ざめて公に抗議した先駆である。