일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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わたらせがわ

渡良瀬川

大鹿 卓

大鹿 卓의 渡良瀬川(わたらせがわ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 280,528자 · 557화면

아오조라 문고

正造は腕ぐみして黙然と眼をとじていたが、ふと礫をうつような音をききつけて庭の面に眼を放った。

青梅が自ら落ちて庭石をたたいたのだろう、小笹の根もとへころげ寄るのが見えた。

「ニュートンは林檎の落ちるのを見て引力を発見したということだ。下情に注意すれば、およそ天下の人情を察することができる」

正造は卒然とつぶやいたが、自らこころにいいきかせる言葉だった。

翌日の午後、正造は俥の幌もかけず小糠雨の中を渡瀬村の下早田へ来た。俥を下りて渡良瀬川の舟橋をわたり、しばらく岸辺にたたずんで小川渦紋のながれやまぬ川面をながめ、それから何か独りごとをいいつつ雲龍寺の苔生した山門を入った。水溜りに踏みこみつつ庫裡へこえをかけると、住職の黒崎禅翁が手紙でも書いていたらしく筆を手にしたまま出てきた。禅翁というと老師のようだが、まだ三十前の青年らしい情熱をひそめた眉宇がむしろ白衣に似つかわしくない感じである。旧知の間柄ではあり、正造は無遠慮に、じとじとする畳をふんで奥座敷の東側の障子をあけ放った。来るたびにいつも遠望をたのしむ筑波山は見えず、ただそこには鴨居と敷居に区切られて漠々たる雲の動きがあるばかりだった。