후리가나로 읽는 일본 고전
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ゆきぐにのはる
雪国の春
柳田 国男
柳田 国男의 雪国の春(ゆきぐにのはる)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 136,000자 · 266화면
旧文明のなごり
旧文明のなごり
いわゆる小正月わか年の晩には、豆や胡桃を火に焼いてそれを囲炉裏の灰の上に並べ、十二ヶ月の晴雨吉凶を占うことが、いつの世からともないわれわれの慣習であった。しかるに農作の不安は今も昔のままであって、ひとり火の文明ばかりが際限もなく進展し、また成長しようとするのである。その旧式生活の別離に臨んで、せめてしばらくのコタツ趣味に、低徊せんとする人の多いのは自然である。
しかし結局は移って次の火に進むべき時節の、すでに近づいていることもまた確かである。しからば百年の未来の回顧の日のために、われわれは何を記念として留めておけばよいのであろうか。長い大きな旅をしてきた国民ではあるが、われわれ平民の足跡は思いの外に幽かである。何もなすことなく過ぎてきたわけでは決してなかろうが、あまり前途を見つめていたためか、歴史にはまだ注意の及ばなかった隅々が多い。このコタツ時代が今のままで終了するとしたら、またたくさんの過去が永久に忘れられるであろう。
今のうちに少しずつでも考えておいたらどんなものであろうか。あるいはこれも下らぬ穿鑿というものかもしらぬが、われわれのこの毎日の生活には、小さな不可思議が充満している。