일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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わすれのこりのき

忘れ残りの記

吉川 英治

吉川 英治의 忘れ残りの記(わすれのこりのき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 193,050자 · 383화면

아오조라 문고

白絣

物質的に父母の家庭はよくなって来ても、ぼくの野性にまではこのように何の変化も及ぼしていなかった。

白絣

ぼくは七ツ。やがて千歳町の“横浜市私立山内尋常高等小学校”という長い校名の懸っている小学校へ通学し出した。

戦後の横浜は、まったく旧容を失ったが、その頃、植木会社の裏門から千歳町へ通うには、文字どおり山坂越えての半里はあった、植木会社の園内だけでも、幾ヵ所となく上り下りの屈折があり、そこの表門を出て、桜並木とよぶ山手通りへ出、遊行坂を降って車橋を渡る。そして町中の水天宮さまと隣りあっている私立小学校のペンキ塗りの校門をやっと見るわけだった。

横浜市誌の類にも、横浜植木会社のことは、とんと見当らない。けれど、当時の居留外人にとっては、最も印象の深い一名所ではなかったろうか。日本中の花卉花木を集めた植物園といったような広さである。いま憶うと、社屋のある表の鉄門のわきに、赤煉瓦の倉庫が幾棟か見え、いつも倉庫の口から百合根を荷馬車に山と積みこんでいた。当時海外へ、日本の百合根がさかんに輸出されていたため、あんな大きな花屋の経営が成り立っていたのかもしれない。