후리가나로 읽는 일본 고전
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しんぺんちゅうしんぐら
新編忠臣蔵
吉川 英治
吉川 英治의 新編忠臣蔵(しんぺんちゅうしんぐら)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 337,181자 · 676화면
『泥鰌を持って参りました。花木さん、泥鰌を、何処へ置きますか。――また、猫に取られたって知りませんぜ』
こう呶鳴ると、台所足軽の花木市兵衛が、襷がけで、中で働いていたが、
『こらこら、そんな所へ置いて行ってはいかん。今、この荷物を外へ出すのじゃ』
『たいへんな混雑ですね、お引っ越しですか』
『御不用なお道具を蔵へ仕舞うのだよ』
『嘘ばかり云っている。世間じゃあ、本所の松坂町へ、お屋敷替になるんだと云っていますぜ』
『もう知れているか』
『きのうも、伝馬船で十ぱいもお荷物を廻しているじゃありませんか』
『黙ッとれ、そんな事』
『泥鰌は、幾日までお入れしますか』
『そうだな』
『空家へ持って来たってしようがねえでしょう』
『勿論、そんな代金はお下げにならんが。……お引移りの日取りは、口外できぬ事に俺たちも申しつかっているんじゃ。一存で云うわけにゆかぬから、ちょっと、待って居れ』
と、市兵衛は棚の道具箱を下ろしていた踏台から下りて、台所役人の中里仁右衛門の部屋を覗いた。
仁右衛門と、何か、囁いていたが、やがて出て来て、
『蒲焼屋』
『へい』
『其方の店は、多年、実直にお出入をいたした事故、必ず、口外するような事はあるまいな』