일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ばいりせんせいぎょうじょうき

梅里先生行状記

吉川 英治

吉川 英治의 梅里先生行状記(ばいりせんせいぎょうじょうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 209,260자 · 418화면

아오조라 문고

と、止めた。

酒部屋から新たに温めた銚子が運ばれてくる。雪乃母娘は、

「では、不つつかなお酌などいたして」

と、各のほうへ、あいさつを兼ねて、銚子を持ってまわった。

お蕗も、母に倣って、つつましやかに、幾人かの杯へ酒をすすめて行ったが、かの女の向ける銚子にたいして、

「は。どうも」

と、杯を押しいただくもあり、なかには手のふるえていた若ざむらいもあった。

そのうち、

「駕がまいりました」

と、表から告げてくる。

雪乃母娘は手みやげに持って来た浙江まんじゅうを、剣持与平から老公へ披露ねがって、やがて惣左とともに、さきへ帰って行った。

帰るまぎわまで、かの女は老公に、もっと何やら打明けたいようなものを、胸にもっていたらしく見えた。

察しのはやい老公は、

「また参れよ」

と、いった。

――またの折に。それを恃みに、かの女は帰ったらしいが、母娘のものを門外まで送りに行った与平が、あとで老公のそばにもどると、そっと告げた。

「雪乃どのには、ちょっとでも、ご隠居さまとおふたりきりで、おはなし願いたいご容子に見えましたが」

「惣左も、そういうたか」

「はい。……何事かいま、ご息女のお蕗どのの身について、ひと方ならぬ心配事が起っておられるそうで……。