후리가나로 읽는 일본 고전
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ばいりせんせいぎょうじょうき
梅里先生行状記
吉川 英治
吉川 英治의 梅里先生行状記(ばいりせんせいぎょうじょうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 209,260자 · 418화면
「――とは申せ。大切なおん身にござりまする。何とぞ、ここは」
「しかし光圀とて、暴虎馮河の愚は振舞わん。格外も供せよというからには、いささか存ずる旨もあればこそじゃ。――介三郎、そちはな、すぐ光圀が旅立ちを玄関の者へ申し触れよ。供ぞろいせよといいつけい」
「はっ。……して、ご隠居さまには」
「しばし、この梅ばやしの奥で、梅の花でも観ていよう」
「お支度などもございましょうに」
「供人を連れ、医師をつれ、出府の道中して参る光圀は、もう支度もすまして、はや乗物の内におろう」
「えっ……? では」
「ひそかに行け」
光圀は、なおも木蔭の密な林の奥へ、そぞろに足を移していた。
介三郎はすぐ察した。
老公は、老公の身代りを駕に乗せて、世間の眼を、それと信じさせ、自身はあとから、べつに密かな行動をとる考えでいるにちがいない――。
不老沢には、なお数名の老臣たちが、生涯扶持をもらって、養われている。その中には、老公が青年時代の黒頭巾組にいて、老公の留守中には、老公の身代りをやっていたいわゆる「影の者」がまだ生き残っていた。
もちろん、その「影の者」なるものは、呼べばいつでも山荘へ来る。