후리가나로 읽는 일본 고전
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わたらせがわ
渡良瀬川
大鹿 卓
大鹿 卓의 渡良瀬川(わたらせがわ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 280,528자 · 557화면
野口は無骨な手で涙を拭っては訴えつづけた。左右の席では誰も彼も、着物の袖を引張ったり手拭を出したりして目にあてていた。嗚咽して顔をあげえない者もいた。壇上を見ると榎本の目にも涙が光っていた。陽が翳ったのか、白けた寒々とした窓明りが、人々のさまざまな肢体に薄暗い輪郭をそろえて、いずれも救いのない姿のように陰気だった。
やがて陳述やら歎願やらが一通りすむと、榎本は憐愍に堪えぬという目差しで一同を見渡して、
「諸君のお話をきいて被害地の情況を詳に知ることが出来ました。苦境に在る諸君並に諸君の同胞に対しては、まことに同情に堪えぬ次第です。しかし諸君のいわゆる鉱業停止の件については、責任ある大臣の立場として、諸君の陳情を聞いたからただちにこれを決するというわけにはいかない。鉱業を停止したとしても被害を受けた土地は直ちに恢復するものでもないし、政府はまず鉱毒除害の方法を決行しようとして、すでに専ら研究中であります。また一方からは鉱業を停止されてはその日から生計の道を失うという趣で、非停止の請願も出ている。猶また東洋の大鉱山であるという点も考慮せねばならぬ、というわけで停止処分は軽々に行なうべからざる事情があります。