후리가나로 읽는 일본 고전
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わたらせがわ
渡良瀬川
大鹿 卓
大鹿 卓의 渡良瀬川(わたらせがわ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 280,528자 · 557화면
なぜなら予防とか除害とかいうことは、私どもはもう幾回となく聞かされて来たことで、嘗てはそれを信用もし信頼もしたのでありました。ところが、その結果がどうかと申しますと、少しも除害の効果がない。私どもは瞞され通しで、瞞されている間にいよいよ悲惨な境涯に突きおとされたのです」
すると、傍から稲村が興奮してあとをつづけた。
「そうです。私どもは今更どんなに除害の方法が有効だと説かれても、今日ではもはやそれを信じることができない。できなくされてしまったのです。これはいったい誰の罪でしょうか。失礼ながら予防命令というような生温い御処置で役所の方々は満足な解決ができるとお思いなのですか。私どもは結果が見え透いているから、とても安閑としてはおられません。鉱業停止が命ぜられるまで、請願運動をつづけるよりほかに私どもの道はありません。これは決して総代だけの意見ではなくて、被害民一同がみな同じ考えであろうと思います」
大石は頑固さに呆れたという顔付で彼等を見返していたが、愚昧な田舎者を御しがたいとでも思い諦めたのか、それにはなにも返答を与えなかった。しばらくして、
「実は田中君にも私から事情を申し述べたいと思っているのだが、聞けば田中君は目下現地におられるとのこと、ひとつ貴方がたの事務所から電報で上京を促してもらいたいが」