후리가나로 읽는 일본 고전
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わたらせがわ
渡良瀬川
大鹿 卓
大鹿 卓의 渡良瀬川(わたらせがわ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 280,528자 · 557화면
団扇をすてて、いきなり腕まくりをすると、袴の膝を立てつつ、
「あなたも臭い、取ったな」
と、組みつきそうな気勢を見せた。しかし松村も機略のある人である。驚く気色もなく、
「あなたは島田三郎の頭をなぐったと聴いているが、私は黙ってなぐられてはいませんぞ。よろしい、なぐるならなぐってごらんなさい」
そういって身じろぎせずに睨み返した。島田云々というのは去年の十一月、進歩党の事務所で起きた出来事であった。「ほかに大問題のある今日、あなたも鉱毒事件のような一局部の問題に汲々としている場合でない」と島田が忠告したのに対し、正造は憤然として答えた。「曽我兄弟は父の仇をうつ一事に終生をおえた。佐倉宗五郎は村民のために死んだ。いわんや鉱毒問題は三十万の人民、四万町の被害地にかかわる大事だ。徒らに猟官運動に汲々たる諸君の眼には問題の大小を選ぶ暇もないだろう」そうした問答の末に、正造は激怒して思わず乱暴に及んだ。猶ことがここに及んだのは、島田が「足尾は国家の宝庫である。鉱業停止は予防方法が絶対にないと極った時においてすべきだ」という意見で、正造はかねがね面白からず思っていたからでもあった。