후리가나로 읽는 일본 고전
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わたらせがわ
渡良瀬川
大鹿 卓
大鹿 卓의 渡良瀬川(わたらせがわ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 280,528자 · 557화면
――だが、最初本堂の中では、老若十人ばかりが蒲団を被って寝ていたというのが事実である。そこへ警官が多数土足で踏みこんできて解散を命じた。それは無理ではないかと押問答になって、警官たちは腕ずくでひっ張り出そうとしたが、人々は不当の命令には応じないという態度で動こうとしなかったまでである。火鉢をとって投げたのも、どちらの仕業か確とは判明しない、警官たちが引き揚げてゆくと、堂の内外とも全く静粛になったという。
夜の明け方から朝へかけて参集の者がますます多く、総勢二千人近くなった。午前八時、いよいよ出発の用意となったが、まず本堂の正面の階段のうえに演壇が設けられた。第一番に住職の黒崎禅翁が安心立命を説いていった。
「人間の死はその死によって万人を生かすところに真の意義があります。諸君もこれが最後の運動であるから、三十万人を生かすために決死の覚悟でおやりなさい。半途で挫けることなく、いったん出発したからには、汽車が軌道のうえを突進するような勢で、途中にどんな障碍があってもこれを乗り越えてまっしぐらにすすみなさい」
ついで左部彦次郎が起った。
「われわれがこうして大勢集ったのは、ただ、憲法上与えられた請願の権利を行なうために外ならない。