일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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わたらせがわ

渡良瀬川

大鹿 卓

大鹿 卓의 渡良瀬川(わたらせがわ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 280,528자 · 557화면

아오조라 문고

彼等は議員の宿舎を襲って欠席によって逃避しようとする者を駆りだし、また院外に詰めかけて議場に於ての向背を牽制していた。それゆえひとたび解散の声がつたわると各政党の事務所にはこうした人々が、それぞれ昂奮して集まって来た。またその騒然たる物情に乗じて夜の街には酒気を帯びて慷慨悲歌するものや、婦女と見かけて悪戯をするものなど、えせ壮士輩の徘徊も目にあまるものがあった。

正造が解散の通知を受けて南鍋町の改進党事務所へ馳けつけたときには、すでに多数の党員が集まって各所の火鉢をかこんで声高に放談していた。殊に最前衛として戦ったこの党の気勢は同志集合によってあがっていた。誰の顔にも解散を悲しむ気色など見られず、むしろわが党の威力をこの証左に見たといわぬばかりの気負いが、彼等を昂奮へ駆りたてていた。正造は人々のうしろに座をしめると黙々と腕組みしつつ目を閉じていた。なにごとか独り深く考え沈んでいる様子だったが、突然けわしく目をむき体を乗りだして怒鳴った。

「この大馬鹿野郎、同志の間でなんということをぬかす」

人々は、その大声にびっくりして一斉に口を噤んだ。

「また田中君の馬鹿野郎か……」