후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしゅうこうけつじょう
神州纐纈城
国枝 史郎
国枝 史郎의 神州纐纈城(しんしゅうこうけつじょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 188,242자 · 380화면
その屋根棟に腹這いながら、誰か人間がいるらしい。
と、そこから声がした。
「おい右門、大丈夫かな?」
しかしどこからも返辞がない。
しばらく寂然と静かであった。
ややあって返辞が聞こえて来た。
「うん、俺の方は大丈夫だ。……お前はどうだ? え、小次郎?」
美濃守の屋敷と向かい合い、内藤修理亮の屋敷があった。その屋根棟の一所から、返辞の声は聞こえて来た。やはりそこにも何者か、一人腹這っているらしい。が、姿は解らない。闇が包んでいるからであった。
またもや後は寂然となった。
空へ大きな弧を描き、星が一つ蒼々と流れ、ザーッと風が吹き通った。
ドンドンドン! ドンドンドン!
槌で門を破壊す音。
「ワーッ」という鬨の声。
バタバタと逃げる足の音。
と、「ヒーッ」という女の悲鳴。
「ワッ」と叫んで仆れる音。誰か斬られでもしたらしい。
躑躅ヶ崎の信玄の館が、真北にあたって聳えていた。その方角から一瞬間、消魂しい物音の聞こえたのは、癩人が寄せて行ったからであろう。
が、それもすぐ止んで、またもや後は寂然となった。
と、馬場屋敷の屋根棟から、ふたたび声が聞こえて来た。
「遅いではないか。