후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしゅうこうけつじょう
神州纐纈城
国枝 史郎
国枝 史郎의 神州纐纈城(しんしゅうこうけつじょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 188,242자 · 380화면
庄三郎は歩いて行く。
いつ道に迷ったものか、行っても行っても本栖湖へは出ない。星の光で道を求め疲労れた足を引きずり、引きずり先へ先へと歩いて行く。
その時、遥か行手にあたって、灯火の光が見えて来た。
「さては人家があると見える。陶器師などというような悪人の住家でなければよいが」
近付くままによく見れば、こんもりとした森に囲まれ書院造りの屋敷があった。まだ戸を閉めぬ窓を通して火影が闇へ射している。
庄三郎は立ち寄ったが何気なく窓から覗いて見た。
一人の若い侍が美しい娘を前に据えて何やら話しているらしい。庄三郎は安心した。悪人達でないことは二人の男女の人柄でも知れる。
庄三郎は改めて今宵の宿を無心しようと玄関の方へ廻わって行った。
その翌朝のことである。
直江主水氏康と娘松虫に送られて、土屋庄三郎昌春は蔵人の屋敷を出発した。土用明けの富士の裾野、鍵手ヶ原は朝靄立ちこめ桔梗、女郎花、吾木香など、しとどに露に濡れている。
「いつまでお見送り願っても容易に名残りは尽きませぬ。どうぞお引き取りくださいますよう」
こう云って庄三郎が立ち止まったのは一里余りも来た頃であった。