일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ゆきぐにのはる

雪国の春

柳田 国男

柳田 国男의 雪国の春(ゆきぐにのはる)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 136,000자 · 266화면

아오조라 문고

十和田に七月末に行ってみると、五月下旬の半ば解けた雪の間から、たった一本の桜が咲いていた。前回の時よりもまだ寂しい。いやなものだがせめて文化式赤瓦の家なりとも、そこらの湖畔にあればよいと思った。花巻の温泉は万事電気ずくめの新式遊覧地だが、山を眺めているといつも夕方のような気持がする。何ゆえにこの山に百合の紅白、もしくは萱草のような赤い花でも取り合わせてみようと思わぬのかといってみた。つまりは天然は無条件に、いつでもやさしく美しいものと、妄信しえられた国の幸福である。

実際また人間の力で、そうたくさんの変化は加えられないのかもしれぬ。しかし東北の人の心持は、不思議に古くからの路傍の松柳に現われていたのみならず、それがなお家々の庭前の花木、さらに一歩を進めては娘たちの身だしなみの上まで、偶然ならず認められるのは、おそらくわれわれのまだ知らぬ真実であろう。

鹿角郡などの最も草深い田舎をあるくと、はなやかな笑い声よりもさきに目に入るのは、働く女たちの躑躅色、牡丹色などのかぶり物である。全身を現わして路をあるいてくるのを見ると、襷でも腰巻でもわずかな袖口でも、北地へ行くほど彩色が鳥に近くなる。