轻松读懂日语经典作品
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ようちゅう
妖虫
江戸川 乱歩
「キング」大日本雄弁会講談社、1933(昭和8)年12月~1934(昭和9)年10月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 120,290 字 · 239 页
白タイルの洗い場に、すっくと立上った十八歳の処女の肉体は、何に比べるものもなく美しかった。
身体中に縞を作った湯の河が、桃色の曲面をツルツルと、戯れる様に滑り落ち、それを柔かい電燈の光が、楽しげに愛撫していた。
ガラス窓と隣合せて、大きな姿見が懸っている。珠子はその前に立って、又しても我が裸身に見入りながら、手や足を色々に動かして見た。
それの作る種々様々の曲線と陰影。そこに、我身ながら、計り知られぬ神秘を感じないではいられなかった。
彼女は、その思いつきに真赤になりながら、あるかなきかの小声で、我れと我が名を呼びかけつつ、じっと乳房を抱きしめて、鏡の影に甘えるような微笑を送って見たりもした。
そうして、あきずに鏡の中の自分自身と、無言の会話を取交していた時、彼女はふと、目の隅に、何かしら異様なものを感じた。
すぐ鏡の横の締切った窓の戸は、下の方は皆擦りガラスであったが、上部の一駒丈けが透明なガラスになっていた。外は殆ど暮れ切っているので、その透明の部分だけが、真黒に見える、そこに異様な物の影が動いたように感じられた。
(見ちゃいけない。見ちゃいけない。