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うんせききこう
柳宗悦 民藝紀行
柳 宗悦
柳宗悦『柳宗悦 民藝紀行』。同一底本的分册已合并为一书。收入:雲石紀行、沖縄の思い出、思い出す職人、樺細工の道、北九州の窯、現在の日本民窯、小鹿田窯への懸念、全羅紀行、台湾の民芸について、多々良の雑器、地方の民芸、苗代川の黒物、日田の皿山、北支の民芸(放送講演)、益子の絵土瓶、蓑のこと、野州の石屋根、陸中雑記。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 133,050 字 · 276 页
あの紫禁城や天壇に用いられている黄色や紫や、緑の甍を焼く仕事は、今もなお盛であって、支那という名が「陶器」を意味するのは、故なきに非ざるのを感じます。
北京の魅力は市日にも現れて、一定の日に賑かな市が立ちますが、なかで有名な竜福寺の市の如きは、雑器の大展観たる趣きを呈します。一と渡り日常に要る器物がさまざまな姿を見せて山と陳列されます。箕や、笊や、靴や、櫛や、鳥籠や、虫入れに至るまで、あらゆるものが買手を待っています。これらはほとんどすべて純粋に支那のものであって、如何にこの国の手工藝がまだ活々としているかを知ることが出来ます。由来北京は、世界の骨董市として名が有りますが、そういう古器物のほかに、民衆が日常用いる雑器で、今なお素晴らしいものが、数々売られ、用いられているのであります。
大体支那は大国の風があるせいか、その暮しぶりを見ると、外国の影響に染まっているところが少く、固有の風習をよく維持して居りますから、従って、用いる器物にも、濃く支那が現れているわけであります。このことは、やがて支那の民藝が依然として、強靱な民族性を有っていることを語っているのでありまして、生産も主として伝統的な手工藝の道を守っているのであります。