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うんせききこう

柳宗悦 民藝紀行

柳 宗悦

柳宗悦『柳宗悦 民藝紀行』。同一底本的分册已合并为一书。收入:雲石紀行、沖縄の思い出、思い出す職人、樺細工の道、北九州の窯、現在の日本民窯、小鹿田窯への懸念、全羅紀行、台湾の民芸について、多々良の雑器、地方の民芸、苗代川の黒物、日田の皿山、北支の民芸(放送講演)、益子の絵土瓶、蓑のこと、野州の石屋根、陸中雑記。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 133,050 字 · 276 页

青空文庫

五

だからある村は特に良い蓑の産地として名が知れてくる。このことは他の工藝品の場合でもしばしば見られることであって、これがために品物に地方的な色彩がいや増してくる。

かつまたどの地方でも勝手に好むものを作っているのではない。その村に伝わる一定の形や作り方があり、また好んで用いる材料も定まっていて、凡てが伝統的な仕事だと知れる。式を猥りにくずさないから、背後には遠い歴史が重なるのであろう。このことがあるため、国々や村々で特色あるものが生れる。例えば羽前で用いるものは編襟の幅が広いが、近くの羽後ではごく狭いのを作る。

五

一概に蓑とはいうが、大体二様に分けて然るべきかと思う。第一は雨や雪の時に纏う蓑であって、いわばこれが正式である。用途の上から一番幅広く出来、しばしば前に合わせる所に左右の翼が附けてある。第二の用途はこれで雨も凌ぐが、同時に荷物を背負う目的から出来る。それ故背中の部分が念入りに編んであったり、また丈夫な材料を分厚く用いたりする。ある土地では第一のものを「みの」と呼び、第二のものを「けら」といい分ける。これらの中で特別に装飾的な意味を有つものがある。