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うんせききこう
柳宗悦 民藝紀行
柳 宗悦
柳宗悦『柳宗悦 民藝紀行』。同一底本的分册已合并为一书。收入:雲石紀行、沖縄の思い出、思い出す職人、樺細工の道、北九州の窯、現在の日本民窯、小鹿田窯への懸念、全羅紀行、台湾の民芸について、多々良の雑器、地方の民芸、苗代川の黒物、日田の皿山、北支の民芸(放送講演)、益子の絵土瓶、蓑のこと、野州の石屋根、陸中雑記。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 133,050 字 · 276 页
土瓶絵にもそういう自己の入らぬ呪文のようなものがあると思います。そのため「住する所なき」画境に入り得て、何もこだわるものなく描いていると思います。
それ故この絵附をまた念仏に譬えてもよいでありましょう。念仏にも色々ありましょうが、誰も知るのは「南無阿弥陀仏」の六字の名号を称えることであります。今でこそかえって一種の日本語となってしまいましたが、もともと「南無阿弥陀仏」は梵音ですから、一般の人々にその意味が通じているはずはありません。ただ「ナムアミダブツ」「ナムマミダブ」「ナンマンダ」などと称えます。それ故これも一種の陀羅尼風ないいようで、決して南無は「帰命」を意味し、阿弥陀は「無量光」とか「無量寿」とかを現わし、仏は「覚者」を指すなどと、一々理智的に考えて口ずさむのではありません。知的なそんな念仏は、決して念仏に醇化したものとは申されません。ただ「南無阿弥陀仏」でよく、意味などに囚われるなら、まだ本当の称名ではありますまい。念仏はただの一念にあるとも申しますが、その一念の相続こそ多念で、終りもなき念仏たるべきでありましょう。むしろ行住座臥が念仏の中に在るともいうべきで、百万遍はおろか、無辺際の念仏であります。