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ちきゅうはっきょうじけん
地球発狂事件
海野 十三
「協力新聞」1945(昭和20)年9月1日~1946(昭和21)年(終号未詳)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 86,306 字 · 173 页
彼等が如何なる国籍の者なるかについては、なお今後の調査に待たなければならないが、その真相の判明したる暁には、全世界に有史以来の一大恐慌が起るおそれがあり、その成行は注目される”
一体何事が起るのだろう。大西洋の海底に如何なる秘密が隠されているのであろうか。有史以来の一大恐慌とは、どんな程度の恐慌を意味しているのだろうか。――このおどろくべき報道に接した誰もが、そういう疑問と不安とに陥った。そして第二報の発表が速かに行われるよう、放送局や新聞社には引切りなしに要請の電話がかかってきた。
「また、戦争じゃろうか」
「ふん。そうかもしれん。一体何国だろうか。あんなところに海底要塞なんか築いたのは……」
多くの民衆は、こんな会話を取交わした。彼等の想像は大体この程度を出なかった。
報道の専門家たちは、さすがに商売柄で、この事件について特別報道隊を編成するなどして、その事件を論じ、そして全力をあげて真相の追求にかかった。
「一体このニュースを初めに出したのは、どこの誰だい」
「それがおかしいのだ。今日の十一時にWGY局が短波で呼出され、あの第一報が伝えられたんだそうな。