轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ふくいんさつじんじけん

復員殺人事件

坂口 安吾

「座談 第三巻第六号~第七号、第四巻第一号~第三号」1949(昭和24)年8月1日~9月1日、1950(昭和25)年1月1日~3月1日(未完)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 96,621 字 · 195 页

青空文庫

あまり一目瞭然すぎるのだ。だから又、彼は犯人らしくない。犯人ならば、もっと巧みにやる筈だ、ということが成り立つ。つまり、ほかに真犯人がいて、彼を昏酔させ、不利な証拠を投げこんでおいた、ということが考えられるのである。つまり、余り犯人の条件が揃いすぎているために、犯人ではないという見方が成り立つのである。彼はそこを狙って、わざと自分に不利な条件を取り揃えて昏酔していたのである。

まさしく、美津子の場合も同様であった。彼女が犯人らしい条件が揃っている。しかも犯人らしくない条件も揃っている。彼女の部屋に安彦の部屋のカギがあったが、同時にそれは、真犯人が彼女を犯人と見せるために部屋の外から投げこむことが出来たものでもある。然し、投げこむことが出来るように、引き窓が半開きになっているとは都合の良い話である。安彦は美津子の腰紐で絞殺されているが、それは誰でも持ちだすことが出来たものであり、御丁寧に、種本の甲虫殺人事件まで彼女の本棚から発見されたが、それも真犯人が持ちこんで置いておくことのできる性質のものでもあった。

「問題は安彦の身長だ。先ず、そこから出直すほかには仕方がなかろう。