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ふくいんさつじんじけん
復員殺人事件
「座談 第三巻第六号~第七号、第四巻第一号~第三号」1949(昭和24)年8月1日~9月1日、1950(昭和25)年1月1日~3月1日(未完)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 96,621 字 · 195 页
結局、小生の見聞記は独占禁止ということでケリをつけ、本職の捜査官なみに公開の席上で発表することにきめて、危く一チョウラの洋服を破かれずにすんだのである。
病院長は先ず我々を応接間に通して、
「服用の薬品はアダリンかバルビツールか、ま、そのへんではないかと思いますが、分析に廻していますから、いずれ正確なところは判明するでしょう。四五十グラムはのんでおったでしょうな。さっそく胃洗滌を施しまして、この手当がジンソクにいきました。これは警察医の方が現場から電話で指示してくれた処置がよかったのと、昨夜の宿直医がこの方に熟練していたのが僥倖で、患者が運びこまれた時にはすでに用意が完了しているという手際の良さだったのです。患者は危く一命をとりとめましたが、発見が二三時間おくれれば、いかなる処置も無役だったでしょう。危険状態を脱すれば体力は充分ですから恢復はジンソクです。しかしですな」
院長はちょッと困った笑いをうかべて、
「目下、昏酔から、さめております。そして、みなさんの見た目には、すでに八分通り恢復し、ほゞ常態に復していると思われるだろうと存じますが、そして又、事実、体力としては八分通り恢復しているかも知れませんがね。