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にっき

日記

宮本 百合子

18 一九三一年(昭和六年)

N3 · 进阶 · 新字新假名 · 12,519 字 · 26 页

青空文庫

九月十五日

九月十六日

いろいろ話し、片、鉄などが彼女に見せている一面を知った。それから落合へ行って、地べたを見た。Y、熱心だ。自分、気がのらない。ケッペキではダメだね。

九月十五日(火曜)

○仕事しようと思って起きたら、いろんな人が来て夜の八時までいっぱい。九時頃からYと二人で池袋の方を一時間ばかり歩いた。

中野重治がいろいろの話をし、ためになったし面白かった。われわれのもっている最大の欠点は人道主義ののこりものだ。

○池袋の夜店に出ていた古い『戦旗』、『前衛』四冊で十銭ぐらいで買った。

○『戦旗』みんなとられちまった由。ヤレヤレ。

〔欄外に〕

○Yの地べたなかなかない。きのう見た三井信託の男がやって来たが、あれはものになる土地にあらず。又おじゃん。

大事業だナ、地べた発見のためには一日一人かかりきりの仕事だ。

九月十六日(水曜)曇 小雨。

○小雨。となりの屋根のあっちを見ると、サルスベリの花が、トド松のとなりに咲いてる。下駄のハイレ屋の鼓の音。

○七時に起きる願がなかなか実現せず、今日は九時。それでもねむかった。

○体の工合がわるい。理由不明つかれか。ニンニクのんではくさくなっているが、どうもまだ平常の六分目の元気だ。