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にっき
日記
宮本 百合子
18 一九三一年(昭和六年)
N3 · 进阶 · 新字新假名 · 12,519 字 · 26 页
九月二十九日
十月三十日
九月二十九日(火曜)
ひどい南のしけ
灰色の雲が空じゅうかける。ドドーッと風が雨ごとふきつけると、大きいケヤキの木の梢は気違いのように頭をふった。
ひょいと風がおちる。ぬれたヒバの生垣要垣、じっと立ってる。
又風。ゴーゴー。又一生懸命にゆれる。そこを××は外套の襟を立てて歩いて行った。
十月三十日(金曜)
井荻へ各同盟の婦人連で薯掘りに行った。
○自分は、一ヵ年いわば文化活動だけやって来た。そして、この二つの違い=文化活動と芸術活動との――理解しかけていたところにMに会い、一寸話し、氷解したのだ。
○芸術的作品のコクをぬき、レベルを下げ、そういう意味での大衆化によって、プロレタリア文化の水準を引きあげ、かつプロレタリア文学の達成を期待したってだめだ。
○プロレタリア作家は、文化啓蒙的な書きものと芸術作品とをハッキリ区別して考え、ドシドシ啓蒙するかたわら、傑出した作品を書いて行くべきなのだ。
○自分がこれまでもっていたあらゆるコクのある見かた、考えかた、観察のしかた、それはみんないるのだ。
プロレタリア作家として決していらないものではない。コルのは具体性のハアクのためだ。