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にっき

日記

宮本 百合子

18 一九三一年(昭和六年)

N3 · 进阶 · 新字新假名 · 12,519 字 · 26 页

青空文庫

二月十七日

二月十八日

シイタケ、ミツバ、トマト、サヤインゲン、南瓜、フキその他、ひよひよしてきれいな温室ものばっかり。反感がおこった。

○改造の文学全集のための年譜と序を書く。みんなで十枚。

林町へでんわ。

〔欄外に〕

晴れた。が、すっかり上天気とはゆかず。

○こっちの部屋からは、かげになっていた風見の赤旗がすっかり見える。

杉、白い倉、ヒラヒラしてる赤い旗、わるくない風景だ。

二月十七日(火曜)小雨

傘さして、ふらふら坂下の郵便局まで出かけ、手入れしたのを書留で出した。Yのところへ

Yより電話、

よんだり、考えたり。

○パリのメトロ

植民地の黒人女をうつ、ひっかく、女がおろされる。

二月十八日(水曜)

なかなかさむい。『朝日』の小説ゆうべ、床の中で考えようとして、ねむく、眠っちまったので、今日はひる間一杯そのために、つぶれた。

大体、まとまった。

それから、散歩に出て、20Sで竹のステッキ買って山の方へ山の方へ歩いてった。

ひとりで、山の間を歩いたことなかったから、山がいやに活々して気味わるかった。何か机の上にさす葉っぱか花かないかと思ったが、ない。紅梅なんて、野生にはないものか。