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うんせききこう
柳宗悦 民藝紀行
柳 宗悦
柳宗悦『柳宗悦 民藝紀行』。同一底本的分册已合并为一书。收入:雲石紀行、沖縄の思い出、思い出す職人、樺細工の道、北九州の窯、現在の日本民窯、小鹿田窯への懸念、全羅紀行、台湾の民芸について、多々良の雑器、地方の民芸、苗代川の黒物、日田の皿山、北支の民芸(放送講演)、益子の絵土瓶、蓑のこと、野州の石屋根、陸中雑記。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 133,050 字 · 276 页
三
かくして誰からも省みられず貧しい歴史をつづけている。だが日田郡はその郡のどんな技師が手本に造るどんな品よりも美しいものをこの窯から得ているのである。
三
四年ほど前に戻る。私はかつて久留米の一軒の陶器屋で不思議な品々を見つけた。それはどうしても今出来のものとは思えない。それほど手法が古く形がよく色が美しい。あるものは遠く唐宋の窯をさえ想起させた。心を惹かれながらそれらの数々の物を棚から下ろした時、凡てが同じ一つの窯で焼かれているのを知った。そうしてその窯が日田郡大鶴村に在ることを洩れ聞いたのである。それ以来その窯のことが心を離れなかった。文献を書物に探ったが、あらゆる努力は失敗であった。自ら土地を踏むより致し方がない。日田行は私の果さねばならない旅となった。私は時折地図に思いをはせた。だが私はその町に着くまでは、どのあたりに窯があるかをさえ詳にすることが出来なかった。
土地の人はそこを皿山と呼んでいる。この名は各地に窯を訪ねる人には既に親まれている呼び方である。皿を造る所、焼物の出来る場所、それを皿山と呼ぶ。朝鮮でよく沙里というに等しい。日田の皿山は大鶴村に属し、小字は小鹿田である。