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うんせききこう
柳宗悦 民藝紀行
柳 宗悦
柳宗悦『柳宗悦 民藝紀行』。同一底本的分册已合并为一书。收入:雲石紀行、沖縄の思い出、思い出す職人、樺細工の道、北九州の窯、現在の日本民窯、小鹿田窯への懸念、全羅紀行、台湾の民芸について、多々良の雑器、地方の民芸、苗代川の黒物、日田の皿山、北支の民芸(放送講演)、益子の絵土瓶、蓑のこと、野州の石屋根、陸中雑記。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 133,050 字 · 276 页
多くの文明国ではそれが早くもはっきりと三つに分れてしまいました。文学者は音楽者ではありませんし、また舞踊家はそれらの二つとも異なっています。各々が明かに分業的な職業となっております。ところが沖縄では、しばしば文学は音楽や舞踊なくしては現れず、また音楽は舞踊や詩歌を必然に伴うのであります。つまり一つの和歌を作るのに唱いながらまた踊りながら作るのであります。ただ紙に推敲して書くというのではありません。実際文字の読めぬ人が素晴らしい作歌をなすのはそのためであります。その不思議な韻律は、曲と踊とが常に一緒に現れるからに依るのだと思います、あの悠大な沖縄の女詩人恩納なべの作の如き、全くそうであります。彼女は文字を知らない人だったといいます。
これにつれて、はたと想い起すのは『万葉集』の歌人のことであります。中には柿本人麿とか山部赤人とか学問のあった人も無論いたでありましょうが、「読み人知らず」の歌の中には必ずや文字の読めぬ作者もいたに違いありません。しかし彼らは韻律の高い歌を作り得たのであります。それは唱いながら踊りながら、歌を作ったからによるのだと思います。