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うんせききこう

柳宗悦 民藝紀行

柳 宗悦

柳宗悦『柳宗悦 民藝紀行』。同一底本的分册已合并为一书。收入:雲石紀行、沖縄の思い出、思い出す職人、樺細工の道、北九州の窯、現在の日本民窯、小鹿田窯への懸念、全羅紀行、台湾の民芸について、多々良の雑器、地方の民芸、苗代川の黒物、日田の皿山、北支の民芸(放送講演)、益子の絵土瓶、蓑のこと、野州の石屋根、陸中雑記。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 133,050 字 · 276 页

青空文庫

襟の所はすれやすいため、丈夫にする必要があり、それには細かく編むに如くはない。ここで編み方が考えられ、また編み方から来る当然の模様が生れたのである。だから実用に発した装飾で、用と結ばれる美のいい実例をここで見ることが出来る。就中「伊達げら」には編みに入念なのがあり、模様を出し色どりを加えたものに逢う。織物に近い感をさえ受ける。模様に色々の変化はあるが、一番多いのは矢絣である。続いて石畳や、菱紋、稀には文字も見かける。矢模様は編み方から生れる必然な模様の一つではあるが、民俗のもつ信仰的な象徴として見る方が更に妥当かも知れぬ。というのは中央に神社や鳥居を編み出したものを時折見かけ、これには皆矢が添えてある。魔を射る矢か、勝を象る矢か、希願の的に当る矢か、ともかくこれらの意味を有つと考えられぬことはない。次に多いのは盃紋である。いつも中央に置く。矢絣の模様は陸奥、陸中、羽前、羽後の蓑類によく見かける。これらの模様の系統をアイヌの仕事に関係させて考えるのが至当かどうか。遠因はあるであろうが、むしろ模様の類似よりは仕事の性質に、互に近似したものが見出せるというまでではないだろうか。