轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
きゅうこんさんじゅうし
求婚三銃士
佐々木 邦
「講談倶樂部」大日本雄辯會講談社、1934(昭和9)年10月~1935(昭和10)年12月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 162,326 字 · 330 页
「大崎の駅からお近いんでしょう?」
「五反田ですよ。心細いですな。描いて置きます」
と瀬戸君は学校の帰りだったから、用意が好かった。ノートから一枚割き取って、詳細な地図を認めた。
「宣伝が足りませんのね。私、大崎とばかり思っていましたの」
「駄目です。これは溝淵閣下よりも校長を顧問にする方が早いかも知れません」
「何故?」
「校長は奇策縦横です。今晩も『君、若し君が運転手だったら何うする? 考えて見給え』と言って、素晴らしい着想を発表しました。秘伝ですけれど、公開しましょうか?」
「私、運転手じゃございませんから」
「しかし応用が利きます。自動車の席の覆に五十銭銀貨を一枚紋つきのようにクッキリ染め抜いて置くんですって、如実に五十銭と見せる為めには刺繍の方が宜かろうと申しました。自動車を値切る時、窓に捉まって中を覗く人があるでしょう?」
「はあ」
「然ういう連中を引っかけるんです。覗いて見ると席のところに五十銭銀貨が一枚落ちています。運転手は前を向いていますから知りません。廃物利用って気になります。もう値切りません。少し高くたって、五十銭戻し税がつく積りです。しかし乗ってから窃っと取ろうとすると、何とまあ、お呪禁の種玉子だというんです」